賢い家作りへの道

住宅に関する基礎知識、お役立情報を発信していきます。

間取りの考え方編

 家の間取りを考えるにあたって、生活における人の流れや、住む人の大切に考えている思いによって大きく違ってきます。今回は、1階の間取りの種類によってどのような長所や短所がでてくるのか、勉強してみましょう。

タイプ① 玄関→リビング・ダイニングを通って、階段・トイレ等に行くタイプ

 長所:

・移動の際に必ずリビングを通るので、母親が子供達の動きがわかりやすい。家族が知らない間に外に出ていったり、帰ってきているということ少なくなります。

・動線か重なることで顔を合わす機会が増えるので、家族間のコミュニケーションが増えると考えられます。

・廊下スペースが少なくなるので、その分リビングが広く使えます。また和室とリビングを一体利用して、1つの大きな空間として利用できます。和室を畳コーナーとして簡単に設ける場合もあります。

短所:

・プライバシーを守りづらい。トイレ、お風呂や2階に上がる時も、家族がいるリビングを通って行くことになります。家族1人1人の生活を大切と考える家庭には不向きです。

・来客者が来られた時に、生活の中心であるリビングを必ず見られることになります。また、来客者が宿泊する際にも、お互いのプライバシーが守られにくい間取りとなります。

家族のつながりを重視する家族が増えていること、狭い土地でも効率よく間取りができることから近年増えてきている間取りです。玄関に重きを置かない方が、小さい玄関も設けて、すぐリビングに入る形状する間取りも見られます。

タイプ② 玄関・ホール・廊下→各部屋に行けタイプ

 長所:

・前述の①と逆に、家族各々のプライバシーを守りやすいと言えます。子供に静かな勉強部屋を提供したい、仕事の時間が不規則だから家族に生活を干渉したくない等1人1人の生活を大切にしたいと考える方向きです。

・来客や宿泊する方がある時も、家族と動線が重ならないよう対応しやすいと言えます。来客が多い方や、来客を大切にしたい方に向いています。

・将来、祖父母等家族が増える可能性がある場合、和室を使ってもらうことができるので対応しやくなります。

短所:

・親が子供達の動きが把握しずらくなる可能性があります。知らない間に外にでたり、帰ってきたりできてしまいます。

・玄関とホールが大きくなり、各部屋に行くための廊下も必要となるので、その分建坪が増えてしまいます。

・部屋が個別なので、子供が自立した等で家族が減った場合に、使用しない部屋ができやすくなります。

 玄関を立派にして、ホールを大きく設け、来客を大切にするという考え方から、昔から今でも最もよくみられるタイプです。

タイプ③ 玄関から和室・リビングに行けて、階段・トイレ等に行くタイプ

長所:

・前述の①②を合わせたタイプ。来客に対応しつつ、家族のコミュニケーションを大切にできます

短所:

・和室を使用している人が、トイレやお風呂を使用する時には、リビングを横切らなければ行くことができません。来客が宿泊される場合や、のちのち祖父母と同居し和室を利用する場合には、お互いの生活を干渉する可能性があります。

 タイプ①と②の中間タイプで、例では玄関からリビングを通らずに和室に行けるとしましたが、他にもトイレやお風呂・階段を同じように組み合わせを変更することができ、いくらでも間取りのタイプを作ることができます。

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その他にも、

・子供が外で泥んこで帰ってきた時に、汚れをリビングに持ち込ませずそのままお風呂に行けるように玄関からすぐにお風呂だけを配置する。

・建設地が狭所の為、3階建てにするのでそもそも1階にリビングをおかない。和室やダイニングをおかない。

・足が不自由の方がいる為1階をメインにし、階段の位置を重視しない。

・2世帯住宅にする等々。

様々なことが考えられます。それら要因によってそれぞれの家族がオリジナルの間取りをプランニングする必要があるのです。

家を建てる際には、家族にとって何を一番大切にしたいのか、どうすることに幸せを感じるのか、よく話し合って間取りに反映していきたいですね!

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